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古い知人から朝ドラの『あんぱん』を観てますか、とのメールが届いた。私は観ていないし、どんな内容かも知らない。この朝ドラの関連で、私が12年前に書いたブログがSNSで話題になっているそうだ。びっくりした。
『あんぱん』はやなせたかし氏をモデルにしたドラマで、そのなかで、やなせ氏が懸賞マンガに応募して入選する話が放映されたそうだ。私は12年前の
やなせ氏逝去の際に書いたブログ[LINK]で、週刊朝日の百万円懸賞連載マンガ(1967年)に『ボオ氏』が入選した件に触れた。それがSNSの一部で注目されたようだ。
NHKプラスで9月4日の『あんぱん』を観た。やなせたかしや手塚治虫が、それとわかる別名で出てきた。『ボオ氏』はそのままの名だ。忘れられた作品だと思っていた『ボオ氏』がテレビドラマに登場したのに感動した。
私は『ボオ氏』全26回の切り抜きを保存している。あらためて58年前の入選発表記事を読み返してみた。審査員は岡部冬彦(マンガ家)、佐藤忠男(評論家)、永田力(画家)、なだいなだ(作家)と週刊朝日編集長である。
最終的にはやなせたかし、梅田英俊、森町長子の三人の争いとなった。いずれもプロのようだ。審査員で唯一のマンガ家・岡部冬彦氏は「アハハオホホと他意なく笑って過ごす平均的読者のために描く平均的マンガ家が出てほしかった」と不満を漏らしている。永田力氏は「プロの心得がある、やなせ・たかしが入選と決まったときは、ひそかに新しい人を期待していた私は正直いってがっかりだった」と述べている。
この記事を読みながら、またひとつ遠い記憶がよみがえった。やなせ氏と争った梅田英俊氏の『アーネスト0(ゼロ)氏の場合』は、後に『アサヒグラフ』に連載されたと思う。本屋で立ち読みしただけだが、私はやなせ氏よりは梅田氏の方が好みだった。
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