2009-01-24
船旅の醍醐味は食事とイベント、そして快適な毎日。ところが、今回のクルーズは前回のクルーズの悪評がたたってキャンセルが相次ぎ、しかも急遽被爆者百二名を無料招待したため、食事の質もイベントも、あらゆるサービスの質が低下した。そのうえ朝から晩まで自主企画という、幼稚園のお遊戯教室のようなものから、百歩譲って部活やクラブ活動のようなものまで、やれ文化祭だ、運動会だ、ハロウィン、クリスマス、収穫祭だとウルサイコト、ウルサイコト……。たまにはプロの芸を堪能してゆっくり船旅を楽しみたい。
タダで乗るならピースボートにかぎる。この特殊な世界では、どんなに拙い芸でも拍手を浴びる事ができるので、いい気分になれる。出たがり屋、目立ちたがり屋にはこたえられない自主企画のオンパレード。自分探しの若者は、いともたやすくボランティアスタッフとして自己確認できる。若い女性がたくさん居て、老人にも絶えず挨拶してくれる。フリーハグと称して、抱きついてくれる企画まである。老いた男性にとってこんなにあり難い世界はない。陰で「動く老人ホーム」と呼ばれる所以である。過去に強制下船になった例があるという一人部屋での女性売春、老いも若きも恋人探しに夢中になり、不倫もあれば恋の鞘当もある。
こんなどろどろとしたモラルもサービスもない船には、たとえタダでも二度と乗る気はないが……。
ジャパングレイスに提出する要望書に名を連ねた。要望内容は「一、途中下船者(地球一周船旅の未遂行部分)に対する補償」、「二、旅行遅延に伴う精神的苦痛への対応」の検討。その結果「途中下船者には寄港地一箇所につき一万円」「一人三〇〇ドルの補償金」「二年以内、ご本人限定地球一周クルーズ限定使用の十二万円のクーポン」が出る事になった。だが受け取りには、今後一切文句を言いませんと言う但し書きがあるので、夫も私も辞退した。
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